「きらめき」短期講座案内

    第9回茨木塾

          茨木を知ろう、学ぼう、誇りをもとう!


                     講師:           
                       大阪府中央卸売市場 主査 西崎 優子氏
            神戸大学大学院人文研究科学術推進研究員 石川 道子氏



  「茨木塾」とは…

 短期講座「平成19年度第9回茨木塾」は、平成20年3月に3回シリ−ズとして開催されました。

 「茨木塾」は茨木市生涯学習推進計画の重点プランに沿って平成11年度に誕生しました。
 それ以降、毎年回を積み重ね、今年度で9年目になりました。
 「茨木塾」開催の趣旨は、市民の皆さんに「ふるさと茨木」全般をより深く知っていただくことにあります。

 学習の内容としては
・茨木市内に数多くある有形・無形の文化財・史跡・名所
・茨木を代表する歴史や文化にかかわる人物
・自然の継承やまちづくりの構想、
・茨木に所在する企業や地場産業の紹介
など、幅広い分野を取り上げています。

  
  第9回講座の内容


 今年度「茨木塾」次の3テ−マで構成されています。それぞれの分野において、実務に精通されている、また深く研究されている2人の講師により行なわれました。

第1回「大阪府中央卸売市場と食育」(担当講師:西崎 優子氏)
茨木市宮島1丁目にある大阪府中央卸売市場の担う役割や流通の仕組み、小学生を対象にした「市場内探検」という手法による食に関する教育(食育)の紹介。

第2回「江戸積みの酒と酒造米」(担当講師:石川 道子氏)
酒造業の歴史。江戸時代に一大消費地である江戸へ船で送り出された摂州泉州十二郷の酒。酒造米の産地や価格などを各種の古文書にもとづき紹介。

第3回「西国街道」(担当講師:石川 道子氏)
京都の東寺から五つの宿(山崎・芥川・郡山・瀬川・昆陽)を経て、西宮で大阪からの山陽道に合流した西国街道。その各宿場での業務や世相の移り変わり。江戸末期 の建物として唯一現存する国史跡の郡山宿本陣(通称:椿の本陣)のあらまし。

  受講生のコメント

・大阪府中央卸売市場は、昨今の現状では経営維持が難しいと聞きましたが、流通販売革新の実際について、機会があれば聞いてみたいです。
・酒造米に関する@払米入札日知らせ、A産地米値段、B高槻藩よりの出米指令書、C運賃請求書、D問屋の受領書、などの古文書解説を受けました。昔の人が行なっていたこ とを今も私たちが受け継いでいることに、昔の人の息づかいを感じました。
・現在の茨木市内である昔の島下郡粟生岩阪や宿久庄の酒米は、生産量も多く値段も高か ったとのこと。昔は茨木で良いお米が作られていたことを誇りに思うとともに、今の時代に蘇ってほしいと思いました。
・椿の本陣を見学して興味を覚え受講しました。江戸時代は道祖本村の郡山宿が、参勤交代や幕末の政争の拠点となった京都と西国を結ぶ宿場として、人や物資の往来が賑やかだった様子が分かり、興味をもちました。

   取材アシスタントからの一言

・受講生は60歳代と70歳代の方が大半で、茨木市の歴史、地理、文学、産業などを知 りたい、と思っておられる方が非常に多いと感じました。
・茨木市の近辺は歴史の宝庫です。これからも短期講座で取り上げるなど、現地見学も含 めて勉強できる機会が多くあればよいだろうなと思います。
・石川道子講師は、「椿の本陣」梶家古文書の整理解読、『椿の御本陣』の共著者、また茨木市文化財資料館でも古文書の整理解読をされていると聞き、その博識について納得できました。