たこ焼き学

 山茶花、梅などの花々が散り始めると本格的な花の季節の到来です。桜前線の北上に伴い「茨木のさくら」も満開時を迎えます。そこで、編集スタッフは、茨木の桜の名所を訪ね、“とっておきのさくら情報”をお届けすることにします。

元茨木川緑地公園

 茨木市のほぼ中央を北から南へ流れる茨木川がありました。この川は辺りの田畑へ水を送る役目をしていましたが、市の人口増加とともに田畑は宅地へと変わっていき、川よりも道路を望む人々の声が高まっていきました。日本万国博覧会の年(1970年)「川を埋めて緑地公園にする」という計画が立てられ、田中町から沢良宜までの5kmに及ぶ緑地公園は1974年〜1988年の15年間の長きにわたる工事によって完成しました。現在は、市民の“いこいの場”となっています。

茨木市民さくらまつり
 田中町と桜通りの2か所で平成2年より桜祭りが毎年3月下旬から4月上旬の10日間開催され(今年は3月28日〜4月6日)、野点や琴の演奏が桜に彩りを添えます。ソメイヨシノが一番多く約1,500本、松月・普賢象・関山などの有名な里桜系統も約680本あります。

 

桜通りの珍しい里桜

『鬱金(うこん)』
 江戸時代から記録にあります。色が珍しく開いた花弁は淡い黄緑色で、ウコン色に見立てたもの。つぼみの外側は淡紅色、散る間際の花弁の中心は紅色に変わります。
『普賢象(ふげんぞう)』
 室町時代からある八重桜の代表種。外側の花弁はやや濃い淡紅色、内側は白色。2本の葉化した雌しべをつきだしている様子を、普賢菩薩が乗る白象に見立てたのが名前の由来です。
『安行寒桜(あんぎょうかんざくら)』
 埼玉県南部の安行で栽培に成功しました。早咲き桜で、沖縄原産の寒緋桜と同時期(桜通りでは3月中旬頃)に咲きます。淡紅色一重咲き、花弁は丸くて大きくソメイヨシノに似ています。

 

桜の苑

市の北部、上音羽にあり、4月上旬から5月上旬の約1か月間桜とツツジの開花にあわせて開園します。植樹、剪定、下草刈、開園時期の決定などは市役所農林課が担当しています。ソメイヨシノを中心に桜の木が約1,000本植えられていて、近くの山や下方に広がる田畑、家を背景にした満開の桜の美しさは一幅の絵をみるようです。桜は市内より1週間くらい遅く咲き、続いて5月までツツジを楽しむことができます。
阪急バス「上音羽口」または「上音羽倶楽部前」バス停下車徒歩5分。

桜の苑案内図

その他の桜の名所

弁天さん(冥応寺)……近鉄バス「茨木弁天前」下車
万博公園(吹田市)……大阪モノレール「万博公園」駅下車
案内図

さくらミニ知識
  1. 日本の代表的な桜、ソメイヨシノは幕末近くに江戸の染井村(現在の東京駒込)で栽培、明治になってから全国に広まった。有名な太閤秀吉の醍醐の花見は山桜?浅野内匠頭の切腹場面も山桜?
  2. 日本で最も早く咲く桜は沖縄の寒緋桜。1月下旬頃には開花する。ワシントン・ポトマック河畔の桜は、日露戦争中当時の東京市長尾崎行雄がルーズベルト大統領に贈ったもの。
  3. 桜の宴の始まりは、弘仁2年(811)嵯峨天皇が南殿(紫宸殿)に桜を植え、宴を催したのが最初。左近の桜はこの時からだろうか。
花の部分名称
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大阪緑の百選

平成2年、元茨木川緑地公園が 大阪みどりの百選に選ばれた。

公園緑地課の話

桜イラスト  市内の公共施設に植えられている樹木を管理しています。公園、緑地、街路樹に植えてある1本1本に樹木銘板をつけ、それらを番号化し、履歴をコンピュータに登録しています。緑地化にあたっては、大きく枝を張る木、低く花を咲かせる木など特徴を生かしながら配置するように心掛けています。「花が散った」、「毛虫がでた」「葉が茂りすぎる」「葉が落ちた」と苦情もきますが、目を楽しませ、日陰を作り二酸化炭素を吸収しトくれる樹木を大切にしてほしいと思います。公園の清掃も大切な仕事で、こども会などのボランティア清掃にも感謝しています。ゴミ、騒音などの面でご協力いただきマナーを守って楽しんでください。
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