大阪府中央卸売市場

 茨木市内を流れる安威川の右岸、茨木市宮島に大阪府中央卸売市場があります。この市場は、私たちの日常生活に欠かすことができない生鮮食料品を取り扱い、北大阪地域の台所を支えています。
『まなびどり』編集ボランティアはこの市場を訪ね、開設の趣旨や概要などを聞きました。

開設の経緯など

 大阪府では、昭和53年(1978年)5月に、消費人口の増加や自動車輸送の急増など、生鮮食料品流通を取り巻く環境や情勢の変化に対応し、効率的な集分荷活動と適正な価格形成を行う必要性から、現所在地に中央卸売市場を開設しました。茨木市に開設されたのは、都市化の進展と人口増加が著しい北大阪地域のほぼ中央に位置し、交通の要衝にあったからです。
敷地面積は約20万m2(甲子園球場の約5倍)で、約3,000人が働き、隣接する加工食品卸売場と一体となって総合食品供給基地の役割を果たしています。

流通経路と市場取引機構

取扱品目など

 1年間の取扱量、取扱金額は、平成16年(2004年)の統計によると、青果(野菜、果実)が25.9万トンで、585億円、水産物(生鮮、冷凍、加工)は7.5万トンで、587億円になっています。 
野菜の取扱品目で数量が多いのは、キャベツ、ダイコン、ハクサイの順に、果実では、ミカン、青バナナ、スイカの順になっています。
また青果の取扱数量が多い産地は、野菜では、北海道、長野、徳島の順で、果実では、和歌山、フィリピン、アメリカの順になっています。   【平成15年(2003年)】

せり売り

 野菜や魚などの生鮮食料品は、トラックによって中央卸売市場へ運ばれてきます。集められた食品は、せり売りなどで値段をつけます。せり売りとは、売り主が2人以上の買い手にその価格のせり合いをさせ、最高値をつけた人に売るというものです。野菜、果実、生鮮水産物、加工水産物によってせり売りの時間帯が違います。私たちが見学をした時は、ちょうどサツマイモやジャガイモ、ゴボウなどがせり売りの最中でした。年間約280日行われています。

せり売り

ごみの減量・リサイクルなど

 市場では、環境への配慮としてさまざまな取り組みがなされています。
 水産物などの入れ物として使われている発泡スチロールは、処理して再資源化されます。また水産物や野菜などの生ごみは、高速減容化処理施設で約1/10の容量にしています。現在、これを肥料にする研究をしています。荷役用車両のターレットは、排気ガスを出さないようにほとんど電気で動くようになっています。

大阪府中央卸売市場
〒567−0853 茨木市宮島一丁目1番1号
        636−2011(代)


担当:小山 宮崎