生涯学習センター きらめき講座 色彩心理セミナー |
講師の浅田先生 |
生涯学習センター きらめきでは、多くの市民の皆さんがさまざまな講座を受講し、楽しく学習しています。 今回は、「色彩心理セミナー」の浅田先生に色彩と心理について、「シンプル・エクササイズ」「ダイナミック・エクササイズ」の江川先生には体と運動についてそれぞれ聞いてみました。 |
色彩と人間の心理との関係を教えてください。
私たちは、赤やオレンジなどの色を見ると暖かさを感じ、青や青緑などの色を見ると涼しさ、寒さを感じます。このように色彩には温度感覚のほか、軽重感、食欲、時間感覚など、人間の生理や感情に及ぼす力があります。これを色彩心理といいます。 色彩が効果的に取り入れられているいくつかの例を教えてください。 食品パッケージに一番多く使われている色は、食欲を増すといわれる赤、オレンジ、黄です。逆に、ダイエット食品のパッケージなどに多い色は、青などの寒色系です。大勢でわいわいにぎやかに食べたい中華料理やイタリアンレストランなどは圧倒的に赤や黄を中心とした暖色系の色や原色が多く、都会的なレストランやカフェバーなどはクールな印象のモノトーンや寒色系の色が目立ちます。 線路の遮断機や危険物を知らせるマークなどには黄と黒が使われていますが、それはこの色の組み合わせが一番目立つからです。私たちはこの色の組み合わせを見ただけで、強い意識が働きます。 病院での看護師のユニフォームも変化してきました。以前は、白が圧倒的に多く使われていたのですが、白は人が緊張しやすい色であることが知られるようになり、最近では、淡いピンクなどが取り入れられるようになりました。ピンクは人の心と体を安心させる色だといわれているからです。 引っ越し用の段ボール箱の色にも変化が見られます。以前はベージュ一辺倒だったのが、最近では、白地に青などで文字が書かれていたりします。これは運ぶ人にはより軽く感じられ、サービスを受ける人にはよりスピードが感じられるからだと考えられます。 医療の分野では、色彩と心理学の関連性に基づいて、描画療法やカラーセラピーなどを治療に役立たせています。 |
私たちの日常生活に色彩を生かす具体的な方法を教えてください。
人間の大脳は、左脳と右脳が機能を分担しバランスを保っています。しかし、ストレスが多い現代社会において、私たちの生活はどうしても左脳に偏りがちになります。私たちが健康に暮らすためには、左脳から右脳へと意識的にスイッチを入れ変えてバランスをとる必要があります。 そこでまず、普段の生活の中で色を意識してみてください。「この色好きだな」「この色何色かな」など何でもいいのです。また、そこから今まで意識の行かなかった色にも少し目を向けてください。 色を意識し楽しんだら、今度は絵を描いてみてください。簡単な塗り絵でも十分です。自分の気分に合った色をただボーッと塗るだけでいいのです。気持ちがすっきりするかもしれません。すると、「心地よく感じる色」「元気づけてくれる色」など自分にとって必要な色を自然に見つけられるようになります。その色を洋服やハンカチなどの小物に選んだり、部屋の中に取り入れたりします。 こうして、色を効果的に使うことができると、色が私たちの生活を助けてくれるようになります。 好きな色を選んで絵を描く受講生 |
講師の江川先生 |
生涯学習センター きらめき講座 |
シンプル・
ダイナミックエクササイズ |
この講座はどのようなことを目的にしているのですか。
私たちの関節や筋肉は、日常の癖などであまり動かさないでいると衰え弱くなっていきます。そうすると、それが体の歪みとなり、時として動きにくさや痛みなどを引き起こします。シンプル・エクササイズでは、そうした関節を動かし、筋肉を意識的に伸ばして体をスムーズに動かすことができるように運動をします。また、ダイナミック・エクササイズでは、さらに筋肉を働かせるための運動をします。 どのような運動をするのですか。 この講座では激しい運動はしません。畳一枚くらいのスペースを使い、体を横にする・座るなどのポジションで、骨盤の運動や肩甲骨の運動をして、関節をほぐし筋肉を伸ばすストレッチをします。また、ボールを使って筋肉を意識して使う運動をします。こうして、自分の体の動かしにくい部位や体の左右の違いなどを感じてもらいます。そこをゆっくりとほぐし、伸ばしていきます。 日常生活の中での姿勢や動作について、何かアドバイスがあれば教えてください。 バスや電車の待ち時間など立っているときを利用して、意識してお腹を引っ込める運動をしましょう。寝る前や朝起きたときなどに、両手を上に伸ばして背伸びをしまし ょう。仕事などでいすに座っているとき、少し作業を止めて体を左右にねじりましょう。 また、足は組まないこと、姿勢は胸をはる(肩甲骨の動き)・骨盤を立てる(骨盤の動き)などを意識して行いましょう。
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