生涯学習センターきらめきでは、多くの市民の皆さんがさまざまな講座を受講し、楽しく学習しています。
今回は、初春にちなんだ4つの講座を紹介します。

生涯学習センター きらめき講座(実技講座)
いけばな講座「はな悠々」(I)
 
いけばなについて基本的なことを教えてください。
 いけばなは、植物を媒体にして大自然と接することだということをまず知っていただきたいと思います。 花を切るというのは生命をいただくわけですから、感謝の心を持って接す
ることが大切です。
 いけばなには基本花態があります。まず基本の型を身につけてから個性的で自由な表現をすればいいのではないでしょうか。基本花態は、流派やグループによって多少の違いはありますが、精神文化として基本理念に違いはありません。
花を生ける受講生
花を生ける受講生
川原先生の作品
花を生ける受講生
講師の川原先生
花を生ける受講生
奥:長瓶 左:水盤 右:変形花器
花を生ける受講生

花器や花留にはどんなものがありますか。
 花器は大きく分けて、水盤・コンポートのように低めで口に広がりのあるものと瓶・深鉢・寸渡などのように口が狭く高さがあるものに分かれます。このほか、創作的・現代的な花態を生けるときは、変形花器を使います。 また、日常生活の中にあるもの、例えば、グラスや空き瓶、急須、かごなども花器になります。日用品の容器を布や紙、アルミホイルなどで隠して使ってもおもしろいですよ。
 花材を留める道具としては、水盤・コンポートには七宝・剣山などが、寸渡などには配り木(又木)が使われ、瓶などには口の部分や内部の側面・底などに枝や茎をかけます。何回か練習するとうまく留めることができます。

花を選ぶときのポイントを教えてください。
 花を選ぶときは、開いているもの、半分開いているもの、つぼみのものを選び組み合わせると生命と時の流れを表現できます。好きな花を決めたらほかの花材(枝・葉・花)を選び、取り合わせをします。日本には四季があるので季節の花材を選んで季節感を出すことも大切ですね。また、日本の伝統的な行事や儀式に生ける花材を知っておくと便利です。お正月には、松や千両、万年青などがよく生けられます。
 大切なことは、楽しく生けて、いけばなが暮らしの中にあるということだと思います。

花をきれいに生けるコツはありますか。
 いけばなは、主に枝・葉・花を用いて表現していくのですが、これらをうまく取り合わせて生けていくと流れを感じる作品になります。花材の性質、花材と花器との配色などもよく考え、「バランスの美」を表現してください。

花を長持ちさせる方法を教えてください。
 花を長持ちさせる最も一般的な方法は、水の中で茎の切り口を切り落とす「水切り」という水揚げ方法です。ほかには、切り口をたたいたり、割ったり、焼いたり、煮たり、また、アルコール液に浸したり塩や焼きミョウバンをすり込む方法もあります。最近はお店で水揚げ剤を売っていますので、それを利用するのもいいでしょう。