生涯学習センター きらめき講座 源氏物語の世界7・紫式部日記を読むU |
生涯学習センターきらめき講座が、5月からスタートします。今回は、「源氏物語の世界7」と「紫式部日記を読むU」の講座を担当される岩井宏子先生に、紫式部の略伝や作品について、「国際事情と国内時事問題を掘り下げるA」の講座を担当される古谷浩先生には、国内外の出来事の読み解き方などを伺ってみました。
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今年が『源氏物語』千年紀にあたるということで、各地でさまざまな催し物が開かれていますが、千年とは何を基準にしているのですか。
『紫式部日記』寛弘5年(1008年)11月1日の記述に、「若紫」という言葉があり、それが『源氏物語』の「若紫」であるとされ、そこから数えて今年が千年紀になるということです。
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千年前とはどんな時代だったのですか。
超格差時代でした。藤原氏の絶大な権力下に富が集中し、貴族は贅沢三昧の生活でした。また、貴族の中にも歴然とした身分差があり、どこの出身かが大きくものをいう時代でした。一方、民衆は生きていくのが精一杯でした。
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国際事情と国内時事問題を掘り下げるA |
今、地球温暖化が大きな問題となっています。この温暖化を「地球市民」の視点でどのように捉えたらいいのでしょう。
地球温暖化は、まさにグローバルな問題として、近年急速に注目が集まっています。 今年7月に予定されている洞爺湖サミットでは、この問題が中心テーマとして議論されるでしょう。日本がそこでイニシアティブをとれるかどうかも注目されています。 ドイツでは、二酸化炭素などの温室効果ガス低減のために、風力発電、太陽光発電などのクリーンエネルギー利用の研究が早くから始められており、この国は、自然エネルギー利用では世界をリードしています。 自然エネルギー利用で遅れをとっている日本の課題として、日本の技術力を生かしてバイオマス(エネルギー源や原料として利用できる生物資源)を活用し推進していくことが挙げられます。 それとともに、自分たちの身近なところから、地球環境に配慮する行動をするということが大切です。例えば、余分な物を買わない、水や電力などを無駄に使わないなど、できるだけ「つましい」生活への移行を図って、少しでも地球環境を改善しようと努力することが必要だと思います。
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ASEAN加盟10か国は、「ASEAN経済共同体」構想を2020年までに実現させ、政治・安全保障はもちろん、経済、社会、文化の三分野で「EU(欧州連合)」と同じような組織を構築することで合意しています。しかし、経済基盤などの相違のために結成までにはいくつもの課題が残されています。
さらには、「東アジア共同体」構想という16か国体制の立ち上げも現在模索されており、これには日本も含まれています。 こうしたことから、日本はアジア諸国に対し、技術移転や投資を進めるなどして、一層の相互理解や友好関係を深めていく努力をすることが必要だと思います。
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