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ランチタイムコンサートの時間が近づくと、エントランスホールには徐々に人が集まり賑やかになります。ご夫婦づれや友達同士、通りがかりに一人でぶらりと来られた方などが、これから始まる演奏を心待ちにして席につかれています。
この日は、茨木市音楽芸術協会に所属しておられる川崎さんと石原さんの歌とピアノの演奏でした。演奏15分前にはもう客席はいっぱいで、立ち見の方もたくさんいらっしゃいました。 いよいよコンサートが始まります。大きな拍手に迎えられ美しいドレス姿の演奏者が登場すると、最前列の観客から「きれい！」の声がかかり会場は和やかな雰囲気に。観客の皆さんは会場に流れる美しい歌声やピアノの音に癒され、アンコールを含めた30分あまりのコンサートは終了しました。 終了後、コンサートの感想を何人かの観客に聞いてみました。「チラシを見て親しみやすい曲があったので来ました。お昼に心地よい音楽が聴けてうれしいです」「生の歌声や演奏を気軽に聴けるのでとても楽しいです」「昔を懐かしみました」など。 中でも印象に残ったのは、90歳を過ぎたお母さんとその息子さんの親子でした。最前列で熱心に演奏を聴き、時折小さく口ずさんでおられるお母さんの様子を、息子さんはうれしそうにご覧になっていました。 |
息子さんは、「ランチタイムコンサートは時間が短いのが高齢の母にはちょうどいいのです。コンサートが終わったので、喫茶コーナー横のテーブルでお昼を食べてしばらくしてから帰ります」とおっしゃっていました。
出演者の川崎さんと石原さんにも感想を聞いてみました。「コンサートが無事終わりほっとしています。今日はとても楽しかったです。お客様が私たちの演奏をしっかり聴いてくださり、会場に一体感が生まれているのがわかりました」「以前からランチタイムコンサートに出演していますが、最初のころは周りからいろいろな音が聞こえるので、観客の皆さんが集中して聴いてくださるかどうか心配でした。しかし、演奏してみると皆さんの心がこちらに向かっていることがわかり安心しました」「ここは誰でも気軽に立ち止まって聴けることがいいですね。しかし、演奏する私たちにとってはこのような場所での無料コンサートこそ怖いのです。興味がなくなるとさっさと席を立たれるからです」「私たちはいつも真剣勝負をしています。これからも一人でも多くの皆さんに楽しんでもらえるよう、演奏を続けていきたいと思います」。 ※ランチタイムコンサートの問合先は下記まで。
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