生涯学習センターきらめきでは、小学5年生から中学3年生までを対象にした5つの講座を開講しています。受講生は、普段出会うことが少ない他校の受講生と楽しく学習しています。今回は、「伝統文化講座」と「コンピュータ講座」を紹介します。
 
 伝統文化講座は本年度はじめて開講されました。お茶の心を通して豊かな日本の伝統文化を学び、一期一会を大切にしようというのが主な目的で、市内の小学5年生から中学3年生までの子どもたちが集まっています。
 取材をした日は15回講座の第3回目で、受講生は熱心に講師の指導を受けていました。一人ずつ茶室に入り、床の間の掛け軸や花を拝見し、お茶をたててもらい、それを順に味わい退席するまでの作法を学びました。ギヤマンの茶碗、竹籠に生けられた木槿の花、「朝顔」という名のお菓子など、すべてが夏の季節に合わせてありました。
 受講生の皆さんに受講の動機を聞いてみました。「お母さんにお茶は楽しいよと言われて来ました」「中学校に茶道クラブがなかったのでここに来ました」「リーフレットでこの講座のことを知り、楽しそうだと思って来ました」など。そして「靴をきちっと揃えられるようになりました」「挨拶ができるようになりました」「正座にだんだんと慣れてきました」などと話してくれました。
お茶の作法を教わる受講生

 指導されている講師の大久保先生にもお話を聞きました。「茶道を通して、誰とでも付き合える人になること、思いやりがある人になること、一期一会を大切にすることなどを学んでほしいですね。お茶の作法にはそういうことがすべて入っています。私は子どもといえども、そのことを大人と同じようにしっかりと教えていきます」と話してくださった先生は、きりっとした美しい着物姿でした。

 本講座はパソコン学習を通して、自ら進んで学ぶ意欲を持とうというのが主な目的です。講座の内容は事前に提示されているので、目当てを持って学ぶことができます。教室には講師のほか、3人のアシスタントの方々が待機していて、いつでもサポートできる体制にしてあります。
 取材をした日は15回講座の第3回目で、受講生は文章作成やその保存、ホームページの基本を学んでいました。子どもたちは積極的で質問も多く、講師やアシスタントの方々は大忙しでした。

パソコンを操作する受講生
 受講生の皆さんに話を聞きました。「学校のお知らせプリントを見て来ました。面白いです」「興味があったので参加しました。とても楽しいです」「パソコンでもっといろいろなことをしたいです」。
 講師の谷川先生に話を聞きました。「子どもは大人と違い頭で考えるよりまずパソコンを操作することで覚えていきます。操作しながら理解を深めていくのです。そこから自分なりの自己表現のためのスキルを発展させていきます。子どもは本当にすばらしい能力を持っています」。「最初は学校も学年も違うので緊張していましたが、すぐに仲良くなり今はのびのびとやっています。ここでは何を聞いても大丈夫だという安心感を持ってもらえるような雰囲気作りをしています。自由に隣同士でアドバイスし合う姿も見られます。また同時に、コンピュータ技術の習得だけではなく、ネット社会におけるマナーの大切さもしっかりと教えています」。