英会話初級−元気のでる英会話
 
 近年、日本でもワインを楽しむ機会が増え、レストランだけでなく、家庭でもさまざまなワインを飲むようになりました。きらめき講座でも、毎回、受講生が熱心にワインについての知識を深めています。
 そこで、ワインの基礎知識や味わい方について、担当の川添先生にお話を伺いました。

ワインの歴史を簡単に教えてください。
 約6,000年前にはワイン造りが行われていたようです。遺跡から、メソポタミアのシュメール人が残したと考えられるワイン壺を封印するロールシールが発見されています。その後、エジプトやギリシャ、ローマでもワイン造りが行われ、ローマ帝国はその勢力とともにワインを各地に広げていきました。日本でワインが造られるようになったのは明治に入ってからですが、一般に飲まれるようになったのは昭和になってからだと思います。




ワインの種類を教えてください。
 色にも種類(赤、白、ロゼ)がありますが、作り方によっても種類が異なります。スティルワインは泡のないワインで、だいたい1気圧以下になっています。多くのワインがこのタイプです。発泡性があるのがスパークリングワインで、だいたい3気圧以上です。よくこのワインを総称してシャンパンと呼んでいることがありますが、シャンパンは、シャンパーニュ地方で生産された発泡ワインのみに許された呼称です。フォーティファイドワインは酒精強化ワインで、高い度数のアルコールを発酵の途中で加えます。アルコール度数は16〜22%くらいになります(普通は9〜14%くらい)。シェリー、ポート、マディラなどがあります。フレーバードワインは、スティルワインをベースにして、香りと味わいを果汁や香草、砂糖などで付けているワインです。ベルモット、サングリアなどがあります。

ワインの色や香り、味について教えてください。
 一般的に若い白ワインは緑がかった薄い黄色や濃い黄色をしています。熟成していくとだんだん濃くなり、黄金色に変わっていきます。赤ワインは赤紫や黒紫が熟成するにしたがってオレンジがかっていき、褐色になっていきます。香りは果物を連想し、白ワインでは柑橘系(レモン、ライムなど)やトロピカル系(パイナップル、マンゴーなど)の果物を、赤ワインでは赤や黒系(ストロベリー、ラズベリー、カシスなど)の果物などを連想します。味わいは、ワインの最終的な残糖分の多い少ないで、甘口から極辛に分けられます。ボディは重い、軽いに分類されます。ワインを口に含んだとき、渋みやアルコール感、コクなどがどのように感じられるかによって、「このワインは重い」などと表現し、重い順にフルボディ、ミディアムボディ、ライトボディに分かれます(ただし、白ワインはほとんど渋みがありません)。

実際にレストランなどでワインをいただくとき、どのように味わえばいいのですか。
 ワインの選び方は、料理の素材やソースの色に合わせるといいでしょう。白身魚は白ワイン、肉は赤ワイン、ブラウンソースは赤ワインなど。しかし、これはあくまでも目安です。ソムリエがいれば聞いてみるのもいいでしょう。ワインをグラスに注いでもらったら色調と輝きを見ましょう。横からだけでなく上からも見ましょう。次に香りを嗅ぎ、その後、グラスを回してからもう一度嗅ぎましょう。微妙な香りの変化を感じてください。ただし、グラスの回しすぎにはご注意を。ワインを口に含んだら転がすように味わいます。
 しかし、これは一般的なことで、基本はワインをおいしくいただき、料理を楽しみ、その一時を大切にすることです。
    

受講生の皆さん

講師の川添有希夫先生