炭焼き窯「北辰窯

 近年、茨木市の里山では放置森林が増え、管理が不十分な場所が多くなってきています。
茨木市里山センター「森の学び舎」は、このような里山を整備・保全し、多様な活用ができる
ことを目指す活動拠点です。
 どのような活動が行われているのか、運営に当たっておられる「里山サポートネット・茨木」
代表の八里さんにお話を伺いました。



設立の目的を教えてください。
また、どのようなことをされているのですか。

 近年、里山は荒廃が進み治水能力などが低下しています。その森林を整備・保全して豊かにし、多様な生物を生息させ、環境保全に役立つようにすることを目的としてこのセンターが設立されました。運営にはいくつかのボランティア団体や自治会などで構成されている「里山サポートネット・茨木」が当たっています。 
 事業は大きく二つに分けられます。里山保全活動では、保全地域を拡大すること、間伐材の提供とその活用を指導すること、森林ボランティアを養成することなどです。里山センターでの活動は、地域の交流やイベントの開催、オリジナル商品の開発・販売などです。昨年行われたイベントでは、施設周辺の自然観察や間伐材などを利用したものづくりが行われました。しめ縄づくり、つるの花かご・リースづくり、竹とんぼや木工品なども作りました。また、炭を作る「北辰窯」が昨年完成し、今年の1月には、炭にする間伐材さがしから火入れ、炭出し、クラフトまで行う「炭焼き教室」を開催し、好評を得ました。


クヌギの炭・「菊炭」

茨木市里山センター 森の学び舎
 
利用時間    9:00〜17:00
休 所 日     火曜日(火曜日が祝日の場合はその翌日)
          12月29日〜翌年の1月3日
※使用料など詳しいことは下記へお問い合わせください。
          〒568-0097 茨木市大字泉原20−2
          TEL・FAX 646−7531
ホームページ  http://www10.ocn.ne.jp/~ibasato/
間伐材で作った数々の作品
さまざまな工具が揃った木工室

里山の保全活動や施設利用にはどのような方が
参加されるのですか。
また、今後の目標などを教えてください。

  この活動は茨木市のほか、大阪府や一般企業、NPO法人などの協力も得ています。また、広報『いばらき』などで参加を呼びかけた市内・市外の団体なども保全活動に協力していただいています。各種教室や季節のイベントには多くの市民が参加され楽しんでおられます。木工室は誰でもいつでも利用できるように準備をしています。
 この周辺は自然に恵まれていて、四季折々の美しさが十分残っています。この自然の大切さを学びながら、間伐材を利用して工作をしたり炭を作ったりする楽しさは格別です。今後は、より多くの皆さんに来ていただけるようPRに努めるとともに、センターの裏山に自然観察コースなどを作って楽しんでいただくことも考えています。
 次世代を担う子どもたちに、美しい里山を受け継いでもらえるようにがんばっていきたいと思っています。