午後1時40分。春日神社の裏の階段を下りると目の前が長池である。すぐ側の名神高速道路をくぐり、高速道路沿いに南下すると桝池に出る。西側が松沢池である。
松沢池は茨木市で最大のため池である。造成が始まったのは、今から200年近く前の文政11年(1828年)。付近には、上穂積村、中穂積村、下穂積村、倍賀村の4つの村があった。この村々は米作りに必要な水を川から引いていたが、年々流水が減少し干ばつが起こるようになったことから、4つの村が話し合いをして池を造成することになり、2年がかりで完成した。
松沢池に着く。水をいっぱいに蓄えた松沢池の風景を眺めつつ、池の周りを左回りで歩く。まず訪れたのは、この池を見守っている水神宮。当時、松沢池の造成工事は難工事であったため、池の守り本尊として水神を祭った。竜王山にも水神宮の社を建てたそうだ。
さらに進むと春日丘八幡宮に着く。宮司さんから神社の由緒などを聞いた。この神社は比較的新しいが、地域の人々に親しまれており、毎年、秋祭りには、児童がたたく太鼓などの囃子とともに神輿が練り歩くそうである。
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広い松沢池公園を通り、池の南側を歩いていくとお地蔵さまが見えた。ここまで何事もなく来られたことに感謝し、静かに手を合わせた。すぐ横の近鉄バスの峠バス停から、午後2時54分のバスに乗車して帰路に着いた。
8キロあまり、約5時間の茨木市を再発見する散策であった。
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松沢池 |
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