時間に余裕ができたとき、ふと気分転換をしたくなったとき、散歩に出かけてみるのはいかがでしょう。
時間や場所にこだわらず、心の赴くままに歩き、ゆったりと周りの景色を楽しむ…。それが散歩の醍醐味ではないでしょうか。
 というわけで、今日は西河原公園に心が向かいました。その後、安威川の河川敷にもちょっと行ってみました。

 北の公園の端からゆっくりと南に向かって歩いてみましょう。
 おっと、早速、見事な小鳥を見つけました。何と、カワセミです。
スズメほどの大きさで、背中が青緑色でお腹が橙色。頭に斑点があって、とにかく
美しい。管理小屋の裏にある水門(ここの小川は安威川から水を取り込んでいる)
で、しばらく木の枝に止まっていたかと思うと、ぱっと飛んでいってしまいました。
きれいな羽の色から、渓流の宝石と呼ばれ、すばしっこいのが特徴。
 公園の大きな木は落葉樹が多く、冬のこの時期には葉はほとんど残っていませんが、
たくさんの鳥が木々の周りを飛び回っています。セグロセキレイも、落ち葉の上に舞い
降りてきて、盛んにエサをついばんでいます。
 葉が薄灰色の樹木を見つけました。何の木かとぐるりと回って案内板を見ると、オリーブ
の木です。姉妹都市の関係にある小豆島町から贈られたものだそうです。

いつ実がなるのか見てみたいものです。
 連絡道を通って南の公園に向かいましょう。連絡道は国道の下に造られています。
長さ25メールほどの
通路ですが、壁には市内の小・中学生が水と緑をテーマにして描いた陶板画18枚が
飾られています。一つひとつを見てみると、それぞれの絵に夢や希望があり、楽しさに
あふれています。こんな工夫を凝らしたトンネル通路に拍手喝采!
 トンネルを抜けると森が広がります。小川や小道があり、サザンカ、アオキといった
中低木が茂っています。
ムクノキ、クスノキなどの大木がそれらを包み込むようにそびえ立ち、その雰囲気は
おとぎの国の森を彷彿とさせます。
小川には小さな橋が架かり、近くには東屋があります。歩いているうちに頭も体もすっかり
リラックスしてきました。
 ところで、カワニナってご存じでしょうか。小さな巻き貝で、ホタルの幼虫はこれを食べて
成長するそうです。
この小川はゲンジボタルの名所で、市では幼虫をある程度成長させてから放流するのだそうです。
川底をのぞいてカワニナを探してみたのですが、冷たそうな水がさらさらと岩の間を流れて
いるだけ。
ところが、運良く通りかかった公園の管理人さんに、川底から拾ってもらい見せていただきました。
初夏、ホタルの乱舞が楽しみですね。  
 古い石橋、「西河原大橋」が見えてきました。大橋といっても、人が二人すれ違う程度の小さな橋で、
昔はその下に水が流れていたのでしょう。近くにはおもしろそうな遊具があります。大きくて幅の
広い滑り台に挑戦してみようかと思ったのですが、子どもたちのように滑り降りる勇気はとても・・・。
 西河原公園を出て、安威川の土手に行ってみましょう。冬の河原は寒く
て殺風景ですが、それでも太陽の光は降り注いでいます。ジョギングをす
る人、魚釣りをする人、水鳥にエサをやる人、体操をしている人などに出会います。みん
な楽しそうです。川面に視線を移すと、カモが人々に負けないくらい元気に泳いでいます。
その横には、大きなサギがじっと動かずに立っています。ふと、空を見上げるとユリカモ
メが気持ちよさそうに飛んでいます。
 さて、今日の散歩はこれくらいにして、そろそろ家に戻りましょう。