現在、茨木市には約27万5千人の人々が暮らしています。市内にはJR、阪急、モノレールの各電車が通り、大阪市や京都市などへの通勤や買い物にはとても便利なまちです。一方で、茨木市は遺跡や神社、寺院などが数多く点在し、歴史的にも恵まれたまちです。
 茨木市は市民とともにこの文化を大切に守りながら、より良いまちづくりを目指しています。そこで、まちづくりの現状や将来像などについて、まちづくり支援課、彩都推進課、ダム・新名神推進課で話を聞いてきました。
■みんなで目指すまちづくり〜〜
 
 市民と共に考えるまちづくり。現在、どのような取り組みがされているのでしょうか。

まちづくり塾
 まちづくりに関する知識の普及や情報提供を行うなど、まちづくり活動に取り組むきっかけをつくり、また、市民同士の交流を深めることを
目的に開催される講座で、現地見学もあります。小中学生コースと一般コースがあり、平成22年度(2010年度)は「防災まちづくり」を
テーマにそれぞれ開催され、両コース合わせて約40人が参加しました。




まちづくり寺子屋
 まちづくりへの知識と関心を高める場として、専門家からの情報提供や先進地での事例紹介などを講義形式で行う講座です。社会情勢や
市民のニーズなども取り入れ、平成22年度は「マンションの管理・日常点検」「地域公共交通」「地域資源を活かしたまちづくり」をテーマと
した講座が開催され、延べ約130人が受講しました。


まちづくり井戸端会議
 新たなコミュニケーションの場として、市民同士がネット上でまちづくりに関する日記や写真を掲載したり、テーマごとに意見を交換しながら
ネットワークをつくり交流を深めます。また、行政からも情報提供を行います。今年4月現在で約100人の市民が登録し、意見交換が行われて
います。

茨木ええトコ写真
 自分たちが住むまちへの関心と愛着をより高めてもらうため、茨木の良いところや懐かしい写真を募集し、市役所や大型スーパーなどで
展示を行い、ホームページでも公開しています。現在までに合計約600枚の写真の応募があり、平成22年度は写真展を5回開催しました。


町家の保存・活用に関わる調査や道標の設置など
 中心市街地に残る歴史的資源を活かしたまちづくりを進めるため、町家の現況調査や活用方法の検討などを行っています。また、歴史的な
まちの雰囲気づくりのために、旧街道名や明治初期の旧地名を記した道標を設置しています。

その他
 中心市街地活性化の拠点施設である「茨木にぎわい亭」の事業との連携や建築物の耐震診断、改修費用の一部補助などを行っています。
                                                                           (まちづくり支援課)

■彩都のまちづくり〜〜
 
 平成16年(2004年)春にまち開きをした彩都。現在のまちの様子はどのようになっているのでしょうか。

彩都の概要
 彩都は茨木市の北部から箕面市の東部にかけての緑豊かな丘陵地に位置しています。「住む・働く・学ぶ・憩う」をコンセプトにした多彩な
機能を持つまちです。
 茨木市域には今年5月現在、約2,360世帯、約7,200人の人々が暮らしています。


交通、企業・商業施設、教育
 大阪モノレール彩都線が彩都西駅まで開通しています。路線バスは、モノレール彩都西駅からJR茨木駅や阪急茨木市駅を結ぶ路線が
7月1日に開設されました。
 彩都西駅の北東部にあるライフサイエンスパークには、創薬やバイオ関連の研究・開発の拠点となるべく、研究所や企業が集まっています。
彩都西駅に隣接する彩都ガーデンモールには、スーパー、レストラン、カフェ、ドラッグストアなどが入っています。

憩いの場所(公園)
 あさぎ里山公園は小高い山を取り入れた自然が豊かな公園です。この4月に一部オープンした彩都西公園は、大型すべり台や住民参加型で
つくり上げていく花壇スペースがあります。どちらの公園も、大人も子どもも楽しめる憩いの場となっています。

これからの彩都
 自然と都市が調和した複合機能都市としての整備を進めていきます。そして、彩都と既成・周辺地域とが一体となったまちづくりを進めることに
より、茨木市全体の魅力が高まり、活性化につながることが期待されています。
                                                                           (彩都推進課)

■新名神高速道路・安威川ダム〜〜
 
 茨木市の北部では新名神高速道路と安威川ダムの建設が進んでいます。現在、どのような状況なのでしょうか。

新名神高速道路
 名古屋を起点として神戸に至る約174キロメートルの高速道路です。名神高速道路の交通量が増加し高速道路としての機能が十分に発揮
できなくなったため、これを補い高め、また沿道や地域の発展に寄与することを目的に、平成29年(2017年)の開通を目指しています。
 茨木区域は約7キロメートル。車作から粟生岩阪までがそのルートにあたっています。千提寺地区にはインターチェンジとパーキングエリアが
設けられる予定で、この周辺では、地域振興のためのワークショップなどさまざまな活動がされています。完成すると茨木市内での一部の
渋滞地域が緩和され、彩都周辺の利便性も図れます。


安威川ダム
 大雨による安威川沿川地域の水害を防ぐための「洪水調節」と農業用水の確保や河川環境保全のための「流水の正常な機能の維持」を
目的として建設されます。
 現在は、平成20年代後半のダム本体完成に向けて付替道路工事などの関連工事が進められています。
 昨年秋には安威川ダム建設に伴い将来水没する府道の付替工事が完了し、通行ができるようになりました。
 ダム建設は、建設地周辺の自然環境の保全・再生や地域振興、市民の憩いの場の創出などに配慮しながら進められています。
                                                                      (ダム・新名神推進課)

 

2011.8「茨木市生涯学習だより」