風薫る5月のある日。若葉がきらきらと輝き、色とりどりの花があちこちで咲き始める、そんな美しい風景を眺めてみたいと思い立ち、散歩に出かけてみました。
 若園公園バラ園から溝咋神社まで、楽しみながらゆっくりと歩きました。


 さわやかな午後、若園公園バラ園にやってきました。いつもの年ならたくさんのバラであふれている美しい花園が、今年は寒い日が続いた
せいか、まだほとんどがつぼみです。その中でモッコウバラが一足先に
花を咲かせています。あと10日ほどしたらもう一度バラ園に来ることに
しましょう。
 バラ園を出ると、近くのテニスコートからボールを打つ音が聞こえてき
ました。公園やグラウンドでは家族連れが楽しそうに声をあげて遊んで
います。
 新緑の並木道を通り、バス停のある道路に出てきました。ここから東へと歩きましょう。
 北摂つばさ高校の角を北に曲がると府道茨木寝屋川線沿いに、
遊歩道「花・水・木の小径」があります。そばには小川も流れています。

 「花・水・木の小径」は、神安土地改良区が管理していますが、日常の
草取りなど細かい作業は、地域のボランティア「花・水・木の小径会」の
みなさんが中心に行っているそうです。今はハナミズキはもちろん、
色とりどりのパンジーが咲いています。よく見ると、ほかにもいろいろな
花が植えられています。あと何日かすると、アヤメやハスも花をつけるの
でしょう。その時期になるとカメラを手にした人たちが幾人も訪れるそうですよ。小川にはカモやコイが気持ち良さそうに泳いでいます。この小川は
十丁畷水路という農業用水路が生まれ変わったものだそうで、今では
花と緑に囲まれた水辺の空間として、地域の人々に親しまれているそうです。 
 


 自動車教習所の近くまでやってきました。横断歩道を渡り北へ進むと
桑田公園が見えてきます。公園にはさまざまな遊具があり、休日には
たくさんの親子連れが楽しい時間を過ごすとのこと。また、ここには飲料水
兼消防用耐震性貯水槽が設置されており、緊急時には市民のための
飲料水の確保や消防用に使用されるのだそうです。こんなところに
防災設備があるとは知りませんでした。
 桑田公園から東へしばらく歩くと溝咋神社に着きます。この神社は延喜式
内社で、茨木市では一番歴史の古い神社だそうです。石造りの鳥居をくぐり、
松の木が並ぶ参道を通って社殿で参拝。静寂が心を落ち着かせてくれます。
5月の光と風の中、木々の緑や花、水辺の鳥に癒されて、最後に神社で心を
清められた散歩でした。

2011.8「茨木市生涯学習だより」