市民インタビュー
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人には忘れられない楽しい思い出があります。その思い出を手づくりの本にして残しておられる金岡さんは、化学の国際学術誌に関わる仕事のかたわら、ボランティアでたくさんの人々にその楽しさを伝えています。金岡さんが手づくり本に魅せられたきっかけや日頃の活動などを、本を拝見しながら聞いてみました。 |
手づくり本に興味を持たれたきっかけは何ですか。 もう20年くらい前になるでしょうか。当時、長男が通っていた幼稚園では、保護者が子どもたちのためにさまざまな活動をしていました。その中の一つが手づくり絵本でした。子どもが画用紙に描いた絵を保護者が手づくりの表紙を付けて本にするのです。完成した時はとても感動しました。それ以来、毎年夏休みになると、子どもたちと作品の構想を練ったり、材料を買い揃えたりして本づくりに励みました。それらを見てみると、絵も文章も年々変わっていき、その時々の子どもたちの生活が反映されています。我が家の本棚には2人の子どもたちとつくった20冊以上の絵本が今も並び、大切な宝物になっています。工芸製本の楽しさにすっかりはまってしまった今では、絵本だけでなく多くの種類の本をつくって楽しんでいます。 どのような本をつくられるのですか。 1センチほどのミニ本からピアノの楽譜ほどのものまでさまざまな本をつくります。種類は手帳、和歌集、アルバム本、創作絵本、旅行記など。製本の仕方は200種類以上あるといわれていますが、絵本のような貼り合わせ本、簡易糸綴じ、本糸かがり綴じ、和綴じ、角背、丸背など、いろいろな方法でつくっています 公共施設などで手づくり本の講座や展示などをされていますが、具体的にどのようなことをされているのですか。 手づくり絵本の教室は年に1度、夏休みに生涯学習センターきらめきでボランティア講座として開催しています。最初の頃は母親とお子さんの組み合わせが多かったのですが、最近では母親に変わって、父親や祖父など男性の参加者が増えています。 この教室以外では、絵本教室のスタッフを養成するために、月に1度、本づくりの教室を材料費のみの負担として開催しています。ここでは季節に合わせた本づくりを行っています。4月は端午の節句に向けた鯉のぼり型の変形本、11月は年末のプレゼント用の装飾メモ帳、12月は来年に向けたオリジナル手帳など。 これらのお子さんとスタッフの作品は、全部ではありませんが、1年に1回中央図書館で展示し、皆さんに見ていただいています。 |
本来の仕事は科学の国際学術誌の論文に関係するものだそうですが、このような忙しい中、ご自宅で数学教室もされているのですね。 |
2011.12「茨木市生涯学習だより」